公立千歳科学技術大学 地域連携センター

2023年度第1回のタウントークは、まちライブラリーちとせを会場に、2023年4月27日木曜日19時から開催いたしました。
今回のテーマは「自然と共生する未来とは：循環型社会で課題解決」と題し、公立千歳科学技術大学 応用化学生物学科の平井 悠司准教授がバイオミメティクスやエコミメティクスの観点から循環型社会構築についてわかりやすく解説しました。

昨年、本学の下村 政嗣教授は「地球を救うスーパーヒーロー生き物図鑑」を共著で出版されました。下村教授は本書にて、「我々が住む地域や社会は大量生産、大量消費という行き過ぎた産業発展で環境破壊が深刻となり、環境破壊が起こる前の地球に戻れない世界を生み出した。このような地球を救うためには自然と共生する未来を実現しなければならない。生態系を模倣した人間社会を作ることが重要である」と力説しています。
今回講演された平井准教授は、生態系を破壊することなく太古の時代から自然と共生してきた生き物たちの”生活の技や知恵”について具体例を提示しながら説明しました。例えば、ハスの表面は微細な突起物があり、空気を利用して水滴がつくのを防いでいる。こうした仕組みを利用して環境にやさしい塗料などの開発に利用が可能です。
このような生物の特性に着目した研究とそれを応用した環境に負荷をかけないプロダクト開発には生物研究者だけでなく物理等の専門領域、そして企業とのコラボレーションが不可欠になります。その意味で公立千歳科学技術大学の3学科の果たす役割は重要となり、共同研究や関係する他大学、企業、行政を巻き込んだ戦略的アプローチが重要となります。

次回の２０２３年度第2回タウントークは、まちライブラリーちとせで6月２9日（木）１９：００に開催予定です。

※今回は諸般の事情により、ゲストスピーカーが変更となりました。なお、動画アーカイブのアップロードはいたしません。ご了承ください。