【訃報】下村 政嗣 先生(公立千歳科学技術大学名誉教授・地域連携センター客員教授)
Date:2026.08.24
当地域連携センター客員教授であり、公立千歳科学技術大学名誉教授の下村政嗣先生におかれましては、去る令和8年5月28日にご逝去されました。
下村先生は、地域連携センターの発足当初より、その基盤形成に尽力され、千歳という土地が持つ自然・歴史・文化・技術の重層性に深い洞察を示されました。支笏湖の水系、美々川と千歳川が形成する分水嶺、国際空港と自衛隊基地を併せ持つ都市構造に着目し、千歳は、自然と人間活動が、レジリエンスの観点も含めて交差する地域であるとの視点を示されました。こうした視点のもと、地域の歴史的価値を市民と共有し、自然と学術を結びつける活動を推進されました。科学者としての倫理観も先生の大きな柱でした。「温故知新」を座右の銘とし、科学技術の進展には常にリスクへの想像力が必要であると若い研究者に語り続けられました。「地域の課題は世界の課題」という言葉は、地域を深く掘り下げることが普遍的な研究へと繋がるという先生の研究観の結晶であり、当センターの理念として今も息づいています。子どもたちへの教育にも情熱を注がれ、昆虫採集活動を長年続けられました。晩年に至るまで好奇心は衰えることなく、自然の移ろいを味わいながら研究者としての姿勢を最後まで示されました。
なお、通夜および告別式につきましては、すでに執り行われましたことを併せてご報告申し上げます。
下村先生が遺された深い洞察と数々の言葉は、地域連携センターの道標として今後も受け継がれてまいります。ここに謹んで哀悼の意を表しますとともに、生前のご厚情に深く感謝申し上げます。
令和8年8月20日
公立千歳科学技術大学 地域連携センター