支笏湖・山線プロジェクト

Date:2020.03.20

~ジオラマと鉄道模型と映像を使った王子軽便鉄道の復活~

支笏湖・山線プロジェクト

支笏湖から流れ出る千歳川には「山線鉄橋」と呼ばれる橋が架かっています。
明治41年から昭和26年まで、王子製紙苫小牧工場と支笏湖畔、さらには千歳川沿いの王子製紙第4発電所(千歳市水明郷)まで延長約40㎞を結び「山線」の愛称で親しまれた王子軽便鉄道に使われていたもので、当初は木橋だったものが大正13年に現在の橋に架け替えられました。
この橋は北海道内に現存する現役最古の鋼橋で、千歳市の有形文化財に指定され、朱色に塗られたその姿は今では周りの景観に溶け込み支笏湖のシンボルとなっています。
山線は製紙業の歩みを物語る産業遺産として、山線鉄橋とともに平成19年、国の近代化産業遺産群33に登録されたほか、平成30年には山線鉄橋が選奨土木遺産に認定されました。
支笏湖・山線プロジェクト実行委員会では、かつて王子軽便鉄道が敷設されていた苫小牧~支笏湖、それぞれの地域の歴史の中で、特に支笏湖の発展の礎となった山線の歴史をジオラマと鉄道模型と映像で再現し、その歴史的役割や先人たちの努力など、有形・無形の価値を現代に伝える展示施設を、支笏湖園地にある自然公園財団所有の既存施設を改修して整備しています。

SNCプロジェクトのアプローチ

情報システム工学科 曽我研究室では、支笏湖ビジターセンターで作成した「支笏湖・山線鉄橋」と当時の鉄道の模型(ジオラマ)を用いて、模型のVR画像を生成、作成したVR画像を再生できるデジタルガイドブックをまとめました。作成した模型とデジタルガイドブックは、2019年千歳・支笏湖氷濤まつりの来場者を対象に、模型の展示やデジタルガイドブックの観光資源としての可能性について調査に活用しました。
今後、模型についてはスケールアップを検討しており、展示の際に閲覧できるVR・AR映像の提供など様々な面での協力を予定しています。

支笏湖・山線プロジェクト

支笏湖・山線プロジェクト

支笏湖・山線プロジェクト

支笏湖・山線プロジェクト

支笏湖・山線プロジェクト実行委員会(令和元年6月現在)

【構成団体】 一般財団法人自然公園財団支笏湖支部、国立公園支笏湖運営委員会、支笏湖温泉旅館組合、支笏湖自治振興会、支笏湖まつり実行委員会、支笏湖漁業協同組合、支笏湖小学校 PTCA、支笏湖恵岳会
【事務局】 一般財団法人自然公園財団支笏湖支部
【協 力】 環境省支笏洞爺国立公園管理事務所、千歳市、千歳市教育委員会、一般社団法人千歳観光連盟、千歳の観光を考える会、公立千歳科学技術大学地域連携センター、苫小牧市、苫小牧市美術博物館、苫小牧市立中央図書館、王子製紙株式会社苫小牧工場、苫小牧風の会、支笏湖観光事業協同組合、小樽市総合博物館、一般社団法人シーニックバイウエイ支援センター、北海道鉄道観光資源研究会、サッポロ大通りまちづくり株式会社、札幌コムモデル、支笏湖地区パークボランティア連絡会