【動画公開中】第三回公開講座「森と水と人との関わりを探求する水文学」

Date:2022.03.17

2021年度第3回公開講座「森と水と人との関わりを探求する水文学」の動画を公開しています。   配信中にいただいた質問について、時間内に回答できなかったものも含めて以下に掲載いたします。 参加していただいた皆様、ありがとうございました。
【質問1】

私にとって「水文学」って初めて聞いた用語です。従前の「環境科学」との相違について知りたいです。環境科学の一部と言う位置関係なのでしょうか。

【回答】

そうですね、環境科学です。環境科学は非常に幅広いですが水文学も同様に幅が広い学問です。天文学と言葉が似ていますよね、水に関わるすべてを取り扱う学問です。


【質問2】

針葉樹の森と広葉樹の森とでは、洪水や水不足のリスク、物質循環には影響に特筆すべき違いはあるのでしょうか。

【回答】

植生による違いについては一言では言えないですね。 災害に強いまちづくりの一環で、針葉樹林から広葉樹林に転用している自治体などもありますが、水源涵養機能については、植生だけで決まるものではなく、気象や植生、土壌、地質が関連してきます。 講議の中で「森林の管理不足により水質が濁る」ことを説明しましたが、これは森林の近くでは致命的ですが、都市部や農地など、大きな空間スケールで考えた場合、針葉樹林と広葉樹林で大きな違いはありません。


【質問3】

インドネシアでの調査で、機器が盗まれることはありませんか? アメダスや震度計をインドネシアに設置した翌日に盗まれると、昔、聞いたことがあります。今は大丈夫ですか?。

【回答】

現在、機器開発の段階ですが設置の際には気を付けます。


【質問4】

千歳川は大規模な洪水時でも非常にきれいな河川水が保たれていることが特徴だと思います。

【回答】

確かにキレイです。


【質問5】

講義の最後に、胆振東部地震の際も支笏湖周辺の百世帯だけは停電しなくて済んだ、と知りました。もう少し補足的な説明をいただけないでしょうか。

【回答】

発電施設は周波数が乱れると供給が自動停止するシステムがあります(北海道は50Khz)。支笏湖温泉地域も一時停止しましたが、オフグリッドシステムにより一時間ほどで復旧したそうです。


【質問6】

きれいな河川水を観光資源にすると良いと思います。

【回答】

同感です。観光資源になると思います!


【質問7】

森林の状態が河川水質にどのように影響するかについて更に詳しく知りたい場合の推薦書籍などございますか?  また、今後水質についての講座など催されるとしたら参加したいです。

【回答】

私の論文か、筑波大学の恩田裕一先生の書籍がお薦めです。


【質問8】

千歳川がきれいな状態を保てる理由は?

【回答】

汚染源が少ないという事が考えられます。