デジタルワークショップ ~タウントーク vol.2~を開催

Date:2019.10.25

 10月23日(水)にまちライブラリーを会場にして第2回タウントークを開催した。テーマは 「Here comes MaaS」である。MaaS (Mobility as a Service)は「移動を1つのサービスと考え、 利用者が目的地までスムー ズに移動するための概念」である。少子高齢化が急速に進む時代。交 通手段をどう整備するかが問われている。自動運転や5G等を利用したMaaSはその解決法として 現在大変注目されている仕組みである。 今回のゲストスピーカーは地元出身の成田智哉氏。大手 の企業でMobilityの研究に関わり、現在はその知見や経験を地域や町おこしのために活用する手 法を提案している。MaaS を実現するための課題や現状、そして実現へ向けたロードマップを熱 く語って頂いた。   第2回のタウントークでは最初にMaaSの概要や歴史、そして先進的な取り組みをしているフィ ンランドのヘルシンキを事例に、MaaSがもたらす移動革命の状況を公立千歳科学技術大学客員教 授の川名氏が説明した。その後、曽我教授が千歳市の公共交通の現状や課題、そして海外のMaaS 事情を豊富な写真を提示しながら説明した。   ゲストスピーカーの成田氏は日本の多くの企業が現在取り組んでいるMaaSプロジェクトの様子 をピンポイントで写真や動画を使いながら丁寧に説明した。その中で大手自動車産業が異業種と 連携して未来の移動のあり方を提案する紹介映像は、さながら映画のシーンを彷彿とさせる場面が 多く、参加者は驚きと関心を持って映像を見るだけでなく、写真を撮ったりメモ書きしていた。   質疑応答の時間では、MaaS仕様の自動運転ヴィークルによるビジネス手法に関して質問があっ た。すでに2020年の東京オリンピックでその手法が導入される予定との回答に、 ”MaaS到 来” がすぐそこまできていることを参加した人たちは実感していた。   今回のタウントークに参加した人数は前回と同じ30人であった。日高町の高校からは前回よ り1人多い3人の先生が来られた。大手通信キャリアのI0T責任者の方も来られ、MaaSへの関心 の高さがうかがわれた。曽我教授のゼミ生も多数参加していた。千歳市からは観光や経済産業関 連の担当者が5人参加した。また、幅広い層の市民の参加もあり、「多くの市民の方に科技大の 教育と研究を知ってもらいたい」という目的は達成されつつあると考える。   2回連続してこのタウントークに参加した日高町の高校からプログラミング教育で大学と連携 プロジェクトを組みたいとの提案があった。今後このような地域連携の問い合わせが増加するこ とが予想される。   来月は11月27日(水)に「AR・VRがもたらす異空間のインパクト」というテーマで、現在 取り組んでいる「支笏湖デザインプロジェクト」の内容をお話しする予定である。