【千歳学ことはじめ vol.5】道内一
Date:2018.09.05
総務省が7月11日に発表した人口動態調査によると、千歳市の人口増は札幌市についで道内二位、昨年よりも371名増えている。人口の変化には、出生・死亡による自然増減と転入・転出による社会増減があり、千歳市は道内で唯一、自然増加率がプラスである。
平成27年の国勢調査では、平均年齢42.9歳(道内平均49.7歳)、0歳から14歳までの年少人口比率14.2%(11.3%)、合計特殊出生率1.53(1.29)で、道内一の“若い”街である。
また、平成29年に江別市が報告した「道内他都市との社会指標の比較」(比較対象都市:札幌、千歳、恵庭、北広島、石狩、小樽、北見、岩見沢)によると、財政力指数(0.77)、交付税依存度、従業者一人当たりの粗付加価値額(1568万円)、昼夜間人口比率、生産年齢人口比率、一人当たりの地方税収額、などの指標において、千歳市はトップである。
財政力指数とは、“基準財政収入額(標準的な地方税収)を基準財政需要額(行政事務の必要経費)で割った数値”と定義され、数値が大きいほど財政状況が良く、1を超えると地方交付税の対象外だ。道内では泊村だけが1を超えている。
粗付加価値額とはGDPに相当する指標で、都市としては2052億円の札幌に次ぐ1100億円であるものの、従業者一人当たりでは742万円の札幌を凌ぐ。
道内一の鶏卵生産量をPRする“千歳バーガー”は卵好きには魅力だ。原材料である鶏卵に付加価値を付けブランド化する試みだ。
食料品製造業付加価値率という指標がある。全国平均33.8%に比し北海道全体は26.3%と低い中で、千歳市の46.7%は特筆すべきだ。
千歳科学技術大学 教授 下村政嗣
出典:千歳民報コラム「ゆのみ」(2018年9月4日号)
※この記事は千歳民報社の許可のもとに転載しております。