【千歳学ノート vol.2】学生が千歳の魅力を考える授業
Date:2019.06.29
5月の暖かい陽射しを受けてキラキラ輝く千歳川を眺めながら,学生達が千歳水族館にのんびりと歩いて行く。「システムデザインプロジェクト」という情報システム工学科3年生の授業で,私が担当するグループの学生を千歳市内でフィールドワークを行なった。7週間の活動で,先日,最初のグループが成果発表を終えた。
フイールドワークのテーマは,千歳の観光スポットにおける顧客体験を分析するというもの。事前調査した千歳市内のスポットを3名程のグループで巡り,独自に開発したスマホアプリで顧客体験をデータベース化する。フイールドワーク終了後,他のグループが分析する。このように,経験や勘に頼らず,サービスを科学的に捉える手法をサービスサイエンスと呼ぶ。学生は,事前に,政府統計サイ卜「e-Stat」などを使い,千歳市の現状を調査分折するが,実態は,自分の目でみて観察しないと解らない。理工学の基本は観察・観測である。顧客体験データを収集する学生達には,とにかく観光を楽しむように,と伝えた。
授業終了後の学生達の感想は我々の想像を越えていた。曰く「もう一度行きたいと思う場所を見つけられた」,「今度行ってみたい場所が何箇所もあって新たな発見だった」など,枚挙にいとまがない。これは千歳以外から通学している学生は勿論,市内在住の学生も同じだ。今回のフィールドワークのような機会を持つことこそ,学生が千歳を深く理解できる手段であると考える。
公立千歳科学技術大学 教授 曽我聡起
出典:千歳民報コラム「ゆのみ」(2019年6月24日号)
※この記事は千歳民報社の許可のもとに転載しております。