【千歳学ノート vol.4】デキタフェスタでドローンプログラミング
Date:2019.08.16
本学研究室の学生が眼の前を飛行するドローンの動きに合わせて声を出す。「…右に宙返りして,左に宙返り,3秒間上昇して,着陸!」隣で心配そうにドローンを眺めていた幼稚園児が,着陸の瞬間満面の笑みを浮べ小躍りする。この笑顔がたまらない。ここは千歳アウトレットモール・レラ,親子イベント「デキタフェスタ」における1コマである。ドローンは,幼稚園児が作ったプログラム通りに飛行していたのである。これは,私の研究室が工夫してきた取り組みである。来年度から日本の小学校では,プログラミング教育が始まるが,プログラムを教える教師や子供達が楽しくプログラムを学ぶことができる方法を研究してきた。今では,幼稚園児もプログラム飛行が可能である。
ところで,このイベントは千歳市民による手作りのイベントである。最終的に3千人もの集客に成功した大規模なイベントだった。実行委員の中核となったのは,元気の良い主婦などの皆さんである。千歳市にはこうしたパワフルな市民があちこちから集まってくる。そうした人々の繋がりが色々なところで輪となり,様々な成果をもたらしつつある。これは千歳市ぐらいの街のサイズが丁度良いように思える。今回,私達がこのイベントに参加したのは,町で知りあったメンバーからの声掛けで,公立千歳科学技術大学の地域連携センターの取り組みの一つになった。
このイベントは私達に多くのことを教えてくれた。市民の皆さんとの次の出会いが楽しみである。
公立千歳科学技術大学 教授 曽我聡起
出典:千歳民報コラム「ゆのみ」(2019年8月5日号)
※この記事は千歳民報社の許可のもとに転載しております。